【1455日目】「中西麻耶さんセミヌードカレンダー」から考える、ソーシャル・ヌードの可能性


これは、「ホワイトハンズが買わねば、誰が買う!」と言えるカレンダーでしょう(笑)。早速、Amazonで買わせて頂きました。


中西さん、取材の記事等でご本人もおっしゃっているように、「障害者」ではなくて「アスリート」なので、今回のセミヌードカレンダーは、臨床性護=「障害者の性」問題というよりも、どちらかと言えば、社会性護=ヌードの持つ社会的影響力を考えるための教材になると思います。ホワイトハンズ・プログラム(http://www.whitehands.jp/swp.html)の課題に出したいですね〜。

個人的には、今回のカレンダー、非常に「ホワイトハンズ的」で、好感が持てます。

「ホワイトハンズ的」というのは、前述の通り「障害者の性」に関するテーマだから、という表面的なことではなく、「性の持っている潜在能力を、明確な目的意識やビジョンに基づいて、社会的インパクトのある形、かつ社会的に受け入れられるような形に上手に編集・加工した上で、世に発信すること」を指します。

今回のカレンダー、先日の朝日新聞でも紹介されていましたが、おそらく、新聞記事(広告はまた別かもしれませんが)の中で紹介できるのは、原則として、「セミヌード」が限界だと思うんですよ。

ホワイトハンズも、裸婦デッサン会の取材記事を大手新聞社に掲載して頂いたことがありましたが、「新聞紙上に裸婦は出せない」ということで、記事中に使用された写真は、モデルの女性の姿を遠景にしてぼかすような形になりました。

そのため、今回のカレンダーが「オールヌード」あるいは「ヘアヌード」だったら、新聞をはじめとする大手メディアには出せなかったと思います。いくらパラリンピックの資金調達のためとはいえ、「そこまではやりすぎでしょう」「性の商品化だ!」となって、逆に、世論の支持は集まらなかったはず。

この忌まわしきネット社会では、一度ヌード画像や動画が流れてしまえば、誰にでも検索可能な形で、半永久的にネット上に残り続け、死ぬまで参照され続ける、という事実があります。一度、ネット上で顔出しでヌードになってしまえば、色々な意味で、二度と取り返しのつかないことになる。

そういう意味で、社会的なインパクトがありつつ、本人に残る身体的・精神的・社会的負荷の比較的軽い(逆に、個人ブランドの向上にもなりえる)「セミヌード」が戦略的にベストだったと思います。座布団一枚!


そう考えると、実は、世の中に出回っているオールヌードやヘアヌード、及びそれに基づいたサービスや製品は、実は、色々な意味で「不毛」かつ「不要」なんじゃないのか、と。

AVや性風俗の世界で裸になる人は、基本的に「お金を稼ぎたい」という動機があるわけですが、性産業が完全に飽和した今のご時世、普通の女性が裸になるだけでは、何の社会的・経済的インパクトも無いわけですよ。逆に、ヌードになることで、社会的地位の低下や経済状態の悪化を招くことの方が、圧倒的に多い。稼げるのは、ルックスと運、努力に恵まれた、ほんの一握りの人だけですが、そうした人すらも、長くは続かない。

つまり、「ヌードになることでは決して解決できない問題を、ヌードになることで解決しようとしている」という意味で、不毛。

ヌードになることで、長期的に社会的・経済的な効果を得られるのは、今回の中西さんのように、何らかの「物語」や「ビジョン」を持った人や、有名女優やモデルのように「ブランド」の付加価値がある人だけ。

そして、そういった人であれば、多くの場合、「セミヌード」で十分。それ以上は、逆に本人の社会的・経済的価値を、長期的に見れば、確実に貶めてしまう結果になる。

「セミヌード」であれば、継続性がある=本人にブランド価値がある限り、何度やっても飽きられることは無いが、「ヘアヌード」や「オールヌード」は、多くの場合、一度出してしまったら、商品価値やインパクト、あるいは女優・モデル生命自体が、そこで終わってしまう場合が多い。

ヌードを鑑賞する側にしても、内容が過激になればなるほど、それに比例して、飽きる速度も早まる。「散々金を使っても、一向に満足できない」というドツボにはまるわけですよ。

極論を言えば、ルノワールの裸婦画は、完成後も、数十年〜あるいは数百年にわたって、社会的・経済的効果を保ち続けるわけですが、週刊誌のヘアヌードは、わずか数日で消費されてしまい、プラスの価値や効果は、何も残らない。脱ぐ方も脱がせる方も、短期的には儲かるかもしれないが、長期的に見ればマイナスしか残らない。

だったら、はじめから、今回の中西さんのようなソーシャル・ヌード=「社会的にも美的にも完成度の高い、大人のヌード」のみを愛でる文化、育てる文化、そして、「そうした大人のヌードで満足できる文化」をつくればいい。

「社会的にも美的にも完成度の低い、露出度と過激さだけが売りの素人の裸に、ムダ金を払い続ける、コドモな社会」から卒業しましょう、ということですね。

この、社会の「性の美意識」を向上させる事業、いつか着手してみたいです。

*****************************************「性の専門職」育成プログラム:「ホワイトハンズ・プログラム」                

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