【1981日目】書評「僕たちの前途」(古市憲寿・講談社)

評価:
古市 憲寿
講談社
¥ 1,890
(2012-11-22)


遅ればせながら読破。なんちゃって起業家のはしくれとして、今作も非常に面白かったです。いつも思うのですが、脚注の面白さが反則的ですよね。業界ネタ&小ネタも満載だし。私も、新書ばかりでなく、いつか脚注のつけられる単行本を書きたいッス・・・。

内容的には、第1章から、やれ開成だの慶應SFCだの博報堂だのレクサスGSだの、私のような地方出身の田舎者から見れば、「ケッ!」と思わせるような文化資本臭の漂う固有名詞&世間的にはカッコいいし見習うべきなのだろうだけれども、なんとな〜く鼻持ちならない&癪にさわる人たちのエピソードのオンパレード(笑)なのですが、こと起業家に関する分析について、その辺のビジネス書なんぞよりも百倍役に立つ本かと。ドラッカー=「おじさんたちのJ-POP」という比喩は、非常に秀逸。

6月の関西学院大学TEDxKGでも痛感したのですが、「生まれ」と「育ち」のベースになる文化資本の有無、これによる差は、もうどうしようもないというか、リカバリー不可能な気がします。本著の言葉で言えば、「トランポリン」をたくさん持っている人には、そうでない人が、どれだけ頑張っても勝てないんじゃないの、と。

私自身、地方都市の新潟市、それも西区という郊外の人間で、地元の公立小・中・高出身という、文化資本が事実上ほぼ皆無(笑)の生育環境だったので、古市さん&本著に出てくるような人たちは、なんかもう眩しくて目が合わせられない&会話自体ができなさそうな気分満々です。

ただ、文化資本が無い我々(誰だ)にも、文化資本が無いなりの戦い方ってやつがあるんじゃないのかなぁ、とも思わされた一冊でもありました。

ビジネスにせよNPOにせよ、文化資本があるがゆえにできない、手を出せない、ということも、世の中にはたくさんあるはず。ブルジョワになれないプロレタリアートの我々としては、そこをうまく突いていくしかないのかな、と。

その意味で、文化資本の無さを、良い意味で武器にしていくしたたかさを持って動いていきたいなぁ、と思いました。

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【1980日目】テキスト編集&発注作業


これは、予想外に堅いですね・・・。もっと柔らかめに論じた方が、一般受けするかと。

本日は、一日テキスト編集&発注作業。意外と効率よく片付きました〜。8月も明日で終わりですが、9月に入ったら、障害学会の準備をせねば・・・。今年も残すところ4か月、あっという間ですが、年内にやるべきことは全て片づけたいと思います。

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【1979日目】書評「飛田の子 遊郭の街に働く女たちの人生」(杉坂圭介:徳間書店)


前著「飛田で生きる」に引き続き、飛田新地の元経営者である著者が、阿倍野区の再開発や橋下市長の風俗発言で逆風を浴びている飛田新地の現状を憂いて、「飛田の真実の姿を世間に知らしめることによって、飛田を守る」ために書いた本。

著者は、「飛田で救われる女の子がいるかぎり、この街は必要である」「飛田が、いかにそこで働いている女の子を守っているか、いかに女の子たちがこの街を必要としているのか、いかに男たちもこの街を必要としているのか、そうした現実を知ってほしい」と訴えます。

しかし、本著を通読すると、本著は「飛田を救う」ためにはならない、むしろ、逆効果になってしまうなのでは、という思いが湧いてきました。


●「飛田で救われる女の子」はいない?

まず、著者によれば、飛田で働く大半の女の子は、キャバクラや性風俗店からの「引き抜き」だそうです。求人広告には、ほとんど効果が無いので、引き抜きに頼るしかない。

つまり、求人広告を見て、自分から進んで飛田に入ってくる子、そして、実際に働いてそれなりの金額を稼げる子は、非常に少ない。

だから、親方やスカウトマンが、法律に触れるリスクや、暴力団とトラブルになるリスクを冒してまでも、他の業態や知り合いの人脈から引き抜いてくるしかない。

でも、わざわざスカウトというリスキーな手段で引き抜いてこなければ、そもそも誰も働きに来ない世界なのに、著者が「飛田は女の子を守っている」と主張するのは、よくよく考えれば、おかしいですよね。

「飛田が女の子を守っている」「飛田でなければ働けない子がいる」と、仮にも主張するのであれば、「借金や家庭の事情で、飛田以外では働くことができないため、求人広告を見て応募してきた女の子が働いている」という状態でなければ、おかしいはず。

元々働く気の無かった、あるいは既に他の風俗店で働いていた女の子を、甘言のスカウトで引き抜いてきて働かせて、「飛田が女の子を守っている」なんて、言えるはずがないでしょう。守っているのは、男性経営者の生活だけなんじゃないの、と。


●「飛田が無くなると困る」男もいない?

本文にも書かれている通り、格安で本番のできるホテヘルがたくさんできてしまった状況下では、ほとんどの男性客は、別に飛田が無くても困らない。ゆえに、どの店も、リーマンショック以降は売り上げ低下で困っているわけですし。ここにおいても、困るのは男性経営者だけでしょう。

女の子にしても、飛田で稼げる子は、別に飛田でなくても稼げるはず。どうしても飛田でなければならない理由は無い。飛田以外で稼げない子は、飛田でも稼げない。

また、女の子同士が、客の取り合い・奪い合い状態になってしまい、店の空気が悪くなる様子が書かれていますが、これも、要するに「限られたパイの奪い合い」だから、ですよね。

飛田の男性客は、基本的に同じ人たちがグルグル回っているだけなので、ある女の子が儲ければ、その分、他の女の子が損をする。

本来ならば、パイを増やす努力をしなければならないのですが、飛田が飛田である限り、パイを増やすのは不可能。結果、限られたパイの奪い合いと、それに伴う女の子間・店舗間のトラブルが、延々と続くことになる。


●本書の主張は、逆効果?

こういう背景や構造が描かれているので、著者の意図に反して、読者からは、「別に飛田が無くなっても、誰も困らないんじゃないの」「むしろ、無くした方が、誰にとってもいいんじゃないの」と思われてしまう危険性があるかと。

その意味で、本著は「飛田を救う」ためにはならない、むしろ、逆効果になってしまうと思います。

飛田の人たちは、社会学者の開沼博さんの言うところの、「分かりにくい弱者」なんですよね。お金も月何十万と稼げているし、家族のためではなく、自分の物欲が原因で働いていたり、学校への通学や資格勉強、会社勤めや結婚も、一応それなりにできたり。

「分かりにくい弱者」であるがゆえに、福祉や行政の支援対象にならない。「分かりにくい」上に「見えにくい」ので、「守る対象」「救われるべき対象」にはなり得ない。

それゆえに、せっかくこうしたドキュメントを書いて世間に発表しても、いつも通りに、メディアで「ネタ」として消費されておしまい、というだけになってしまうと思います。


その意味で、「飛田を救う」という目的での行動が、逆効果になってしまう、というジレンマ自体が、本著から学ぶべき、一番の教訓でしょう。

「分かりにくい弱者」の存在、及び支援・救済の必要性を世間に訴えるためには、ベタに当事者のドキュメンタリーを書くだけでは逆効果で、もっと知恵を絞って、戦略を練る必要があるはず。

この「飛田のジレンマ」を学べるテキストとしては、これ以上無い素晴らしい本だと思います。飛田だけでなく、セックスワークの問題系に興味のある方は、必読です。

セックスワークの問題解決に取り組むということは、この「飛田のジレンマ」と戦い続けることだと思います。

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【1978日目】内野図書館で資料集め


賢治以外にも、童貞や自慰行為の歴史的解説が豊富で、参考になりました。

本日は、内野図書館で参考文献レンタル+午後はテキスト編集。執筆業務は今月中に片付けたいところであります。

9月8日(日)開催予定のららあーと、定員残り僅かなので、参加希望の方はお早めにお申し込みください。また、11月の関西開催がほぼ確定しそうなので、決まり次第、告知いたしますね。

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【1977日目】それは売り物じゃない


2007年の発売当時から読みたかったのですが、ようやく通読。イエモンは我々(誰だ)にとってのまさに青春、SO YOUNG!ですよね・・・。

名古屋出張、皆様のおかげで、昨年に引き続き、今年も非常に楽しい&充実した一日になりました。出張中に気づいたことを、以下、備忘録的に記します。

今回も、「障害者の性」問題で卒論やレポートを書きたい、という学生の方々から取材を受けました。遠路、遥々和歌山や千葉からお越しくださり、ありがとうございました。

卒論学生の場合、「障害者の性」問題に関する資料、国会図書館で過去の雑誌記事等を集めてこられることが多いのですが、そう考えると、きちんと雑誌や新聞等に記事を出して頂く、ということは、改めて大切なことだなぁ、と思いました。良いデータベースになりますしね。

これまでも、取材記事はそれなりに出して頂いているのですが、これからももっと気合を入れて広報頑張らねば、と実感しました。

また、終了後の懇親会で、利用者の方から、「介護的なケアではなくて、もっと人間味のあるケアをしてほしい」というリクエストを頂きました。

このご質問に対して、私は、「残念ながら、『人間味』は売り物にできないんですよ」と答えました。

世の中には、『人間味』=恋人プレイや素人性を売りにしている性風俗、キャバクラは腐るほどあります。しかし、当たり前の話ですが、家族や友人がお金では買えないように、『人間味』は、お金で売り買いできません。

にもかかわらず、なぜか、恋人や愛人だけは、「お金で売り買いできる」と思ってしまうんですよね。

本来売り物ではないものを、あたかも売り物であるかのように提供した方が、お客さんも喜ぶし、ビジネスとしても儲かるのでしょうが、それは、長続きしないんですよね。人間関係をお金で売り買いするのは、地獄への片道切符です。

『人間味』が欲しければ、生身の人間と付き合うことで手に入れるしかない。そもそも売り物になり得ないものを、売ったり買ったりしてはいけない。

単純な真理ですが、これは、折に触れて、繰り返し言っていかなければならないなぁ、と思います。

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【1976日目】伊豆でプチ夏休み


平田オリザさんの本を読むのは初めてだったのですが、面白いです!まさに、新書とはかくあるべき、という一冊かと。参考になりました〜。

本日は、名古屋からの帰路途中に伊豆に寄りまして、半日だけプチ夏休み旅行。熱海から、伊豆急で、のんびり電車旅をしました。太平洋と日本海、やっぱり雰囲気が違いますね〜。

お昼に、名物?のワニカレーとワニのから揚げを食べたのですが、やや硬めのトリ肉みたいな感じで、美味しかったです。良いリフレッシュになりました。

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【1975日目】ホワイトハンズ大学@名古屋!


本日は、名古屋でワークショップ「ホワイトハンズ大学@名古屋」を開催いたしました。

あいにくの雨天でしたが、「障害者の性」白熱教室、大いに盛り上がりました。参加者の皆様、ありがとうございました!

当日の開催風景・参加者の感想は、こちらのページをご覧ください。

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【1974日目】ライデインを思い出せ


本日の読書会の課題文献。今回も、充実した議論ができました〜。

本日は、午前育児しつつ図書館めぐり&午後は読書会。読書会、読書に対するモチベーションが非常に高くなるので、本当にやって良かったと思います。参加者の方も、私の趣味?の分厚い課題文献に付き合って下さり、ありがとうございました!

今月中旬の中学同窓会、7月のサミットや6月の学会もそうでしたが、今年は、過去のご縁で元気が出ることが多いですね。ドラクエ6で例えると、ライデインを思い出した主人公の気分です(笑)。充電バッチリで、明日の名古屋も頑張ります!

それでは、ブログの前の、よいこの名古屋市民&愛知県民+近隣&遠方からの参加者の皆様、明日は、ウィルあいちで、ホワイトハンズと握手!!

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【1973日目】ホワイトハンズ大学@名古屋まで、あと2日!

評価:
五百田 達成,堀田 秀吾
クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
¥ 1,344
(2012-06-13)


地元の坂井輪図書館でレンタル。西区の坂井輪図書館、超ローカルな小さい図書館なのですが、司書の人の眼力が素晴らしいのか、本の品ぞろえがグッときます。今後も期待です。

本日は、一日原稿チェック。名古屋の出張準備も一段落です。

あっ、当日は、学生さんの卒論インタビューが2件あるので、資料の準備もせねば・・・。

名古屋が終わったら、9月の障害学会の発表準備をせねば・・・。名古屋スタッフの方にも、発表のインタビューに協力して頂く予定です。宜しくお願いいたします!

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【1972日目】ホワイトハンズ大学@名古屋まで、あと3日!


ドラマは全く観ていませんが、サントラは借りてしまいました。名古屋出張のBGMにします。

本日は、3日後に迫った、25日(日)の「ホワイトハンズ大学@名古屋」の準備。定員、残り5名程度なので、参加希望の方は、明日までにお申し込みください〜!

名古屋、利用者の方やスタッフの方も来て下さる予定で、今から楽しみです。「障害者の性」白熱教室、気合を入れてやります!

終了後の懇親会、昨年同様、会場近くの沖縄料理店でやろうと考えております。昨年の懇親会、物凄い大嵐の中でしたよね(笑)。美味しい料理が食べられるよう、今から頑張って仕事します!

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